【熨斗のマナーと選び方】シーンに合わせた贈り物を

by アニクリオンラインストア


 

日本の贈り物文化の中で、熨斗(のし)は非常に重要な役割を果たします。熨斗を適切に使うことで、贈り物の意図が相手に伝わり、より一層の感謝や祝意を表すことができます。しかし、熨斗の種類や使い方については意外に知らないことも多いため、この記事では熨斗の基本的なマナーと、シーンごとに適切な熨斗の選び方についてご紹介します。


熨斗とは?


熨斗とは、もともと祝儀や贈り物を包む際に使われる装飾の一部で、縁起の良いものとして贈り物に添えられます。熨斗には「のし紙」として使われることが多いですが、これには意味があり、贈り物に込めた気持ちや祝意を伝えるために使います。

■熨斗の歴史

熨斗は元々、魚の「のし鯛」が由来です。魚の鯛を乾燥させて、祝いの席で使っていたことが熨斗の起源とされています。その後、現在のように紙で装飾されたものが使われるようになりました。

 

 のし紙の構成

のしの構成要素は「のし(熨斗)」「水引」「表書き」「名入れ」の4つの構成要素となっています。

 

のし(熨斗)

供え物としてのしを添えることで、生ものを添えた贈り物とすることになっていました。 そのため贈り物自体が生もの(鮮魚・果物など)の場合はのしは必要ありません。 また、のしの起源である鮑(あわび)は長寿の象徴であり、末永く続くようなお祝いごとに適しております。そのため、弔事の場合は必ずのしが無く水引だけが印刷された「掛け紙」を使用します。

水引(みずひき)

水引とはのし紙の中央にある紐のことを指します。特に結び方や紐の本数などに特徴があります。

結び方の種類

大きく分けて「一度きりであるべきこと」「何度もあってほしいもの」の2つに大別されます。

蝶結び

 

蝶結びは何度も結び直すことができることから「何度もあってほしいもの」に使います。一般的なご祝儀やお礼などお祝いごと全般で使います。しかし、何度もあってほしいことに使うため弔事やお見舞いや婚礼などで使用するのはNGです。

 

結び切り

結び切りは固く結ばれ、ほどくことが難しい結び方です。人生において「一度きりであるべきこと」や「二度と繰り返すべきでないこと」を表現しているため弔事やお見舞いや婚礼などで使用します。

 

表書き

表書きとはのし紙の上段に書く、贈り物の目的に関する記載のことを指します。入学、成人、出産などの一般的な祝い事であれば「御祝」、結婚の祝いであれば「御結婚御祝」や「寿」などを記載したりします。 記載する場合はのしや水引にかぶらないように気をつけましょう。

 

名入れ

名入れとはのし紙水引の下に名前を記載することです。ここに記載するのは贈り主の名前を記載します。 職場などの場合は年齢や職位が上の方を右から順に書いていきます。 ご夫婦など男女連名の場合は、男性が右・女性は左です。 特に順位が無い関係の場合は、五十音順に記入していきます。 関係者があまり多くなる場合は「◯◯一同」や「有志一同」などまとめて記載する場合もあります。

 

紐の本数

水引の本数は3本・5本・7本・10本などがありますが、一般的には5本を基本としています。 5本を基本とするのは中国古代の学説である「五行説」が由来とされており、「自然や人間などの万物は5つの元素から成り立っている」という考えから来ていると言われます。 また、水引を結ぶ時の本数は「奇数」とされています。こちらも中国の「偶数は陰、奇数は陽」という陰陽説から来ていると言われていたり、「割り切れない数であるから」など諸説あります。 10本は奇数ではありませんが、5本×2という考え方で、より豪華に飾り付けるという意味で利用されます。

紐の色

【慶事】

・紅白 結婚式などの主におめでたい場(慶事)は一般的に紅白の水引を使うことが主になっています。 紅白以外であると赤金・金銀なども使用されます。 ・赤金 赤金の水引は主に神社で扱われるお札や、正月の門松などに使用されます。 ・金銀 主に結婚祝いや結納に対して使われます。その他長寿祝い、還暦祝いや新築祝いなど豪華にしたいときに用います。

【弔事】

・黒白 主に葬儀で使用される水引は黒白となっています。 基本的には全国同様に使用されます。 ・黄白 法事、法要などで特定の地域で用います。 主に京都を中心に関西地域で使用するとされていますが、 地域により細かい使い分けがありますので、 心配な方は同じ地域の方に確認するとよいでしょう。

 

 

シーンに合わせた熨斗の選び方

 
贈り物のシーンに応じて、適切な熨斗を選ぶことが重要です。以下のシーン別におすすめの熨斗をご紹介します。

一般的なお祝いとお返し

 

結婚式の贈り物とお返し

結婚式の贈り物には、結び切りの熨斗を選ぶことが一般的です。贈り物のサイズによって、熨斗の大きさも調整しましょう。蝶結びは避けるべきです。

 

 

出産祝いとお返し

出産祝いの場合、蝶結びの熨斗を選ぶのが基本です。華やかで色鮮やかなデザインが多いので、贈り物の箱に合わせて選びましょう。内祝いの名入れにはお子様のお名前を入れるのが一般的です。

 

 

 

 

内のし・外のし

熨斗を贈る際には、いくつかのマナーを守ることが大切です。

控えめに贈りたい場合は、品物に直接のし紙をかけ、その上から包装する“内のし”。一方贈り物を強調したい時や持参して手渡す場合は、包装後にのし紙をかける“外のし”を使います。結婚祝いなどは、ひと目で何かが分かるため外のしをかけるのが一般的です。出産内祝いの場合、赤ちゃんの名前などがすぐに分かりますが、お返しや報告ですので控えめな内のしにする方が無難でしょう。シーンに応じて使い分けましょう。



まとめ

 

熨斗は贈り物に対する感謝や祝意を表す重要な役割を持っています。シーンに応じた熨斗の選び方やマナーを守ることで、贈り物がより一層相手に喜ばれるものとなります。正しいマナーを理解し、素敵な贈り物をするための参考にしてください。

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